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例規と要綱を読めば周りと差が付く|公務員の仕事術

税の撤収担当の話です。職員課に合議してもらわなければいけない起案があり、担当業務との関係があったため合議したところ、課長決裁となってしまいました。他の部と合議する場合、所管部長との決裁が文書管理規定で決まっていますが、前述した話では課長決裁となっています。しかし起案した職員は文書管理規定の存在をそもそも理解しておらず、さらに例規があることも知りませんでした。この場合、「知らなかった」では言い訳になりません。例規・要綱にはしっかり目を通すことが大切ですから、文書管理規定や例規について知らない、「誰も教えてくれなかったから」は理由にならないでしょう。もちろん、その職員だけが悪いのではありません。課長決裁で上がってきたということは、担当者にも原因があり、途中できちんと気づいて主任・係長・課長が修正させる必要がありました。しかし市として決定・措置に関することは、例規と要綱に基づいて仕事をする公務員なら当たり前です。「知らかなった」「誰も教えてくれなかった」では済まないので十分注意してください。

 

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では、どんな例規・要綱に目を通すべきなのでしょうか?例規集は、「役所のキマリ」です。公務員がその内容と処理に精通していることは当然でしょう。ちなみに、例規とは条例と規則のことをいいます。一方で要綱は、課の事務マニュアルのこと。これに従って事務を進めていきます。ですから、自分の担当している業務は、必ず所属している課の例規・要綱にしっかり目を通す必要があるのです。たとえば納税課の場合、市税条例・市税条例施行規則・過誤納金の還付・充当などの要綱があり、自治体の例規は大きく分類されますが、特に行政通則・財務はもっとも重要視されています。行政通則として「組織」「処務」「市民参加・情報公開・行政手続」「子供の権利」「男女平等」「文書・公印」「広報」が例規になります。一方で財務は、「予算・会計」「契約・財産」「市税」「税外収入」の例規が存在します。それぞれ入所してから3年以内に目を通す必要があるでしょう。もちろん、これらの例規・要綱はあくまで納税課の場合です。自分が所属している課ではどんな例規・要綱があるのか、きちんと目を通すことで「知らなかった」「誰も教えてくれなかった」ということはなくなりますし、ミスをする心配も軽減できるでしょう。役所のキマリが分かるようになると、いざというときにも役立ちますし、法令と例規に従って仕事をする公務員だからこそ仕事にもプラスに働きます。
例規や要綱は家の作りで例えると、1階部分になります。ここの基礎がしっかりしていないと2階の作りはガタガタになってしまいます。もちろん、担当業務でなければ精読する必要はありません。すべての例規・要綱は把握する必要もありませんし、何度も述べているように「自分が所属している課」のみ把握していれば問題ないのです。積極的に例規・要綱に目を通すようにしましょう。

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