最初のひと言で「報連相」どれなのか分かるようにしよう|公務員の仕事術
話が長い人、結論がなかなか出てこない人は少なくありません。たとえば、ある課長が市長ら理事者に担当案件について判断を仰ごうとしたところ、話が長いと理事者が次の予定へ行ってしまい、結局判断がもらえなかったという話があります。30分会議が20分経っても結論が出ないまま延々と説明を続けるため、このような事態が起こりました。こういった話は、何も決まった職種だけに起こることではありません。むしろいろんな職種で起こっているのではないでしょうか。当然、そのときに判断をもらえなかったため担当案件は大きな遅れになりました。30分会議にもかかわらず、20分経っても案件についての結論が出なければ、理事者は「もういい!」としびれを切らすのも無理はありません。ここまでいかなくても、「話が長い」「結論から話してほしい」というのはよく聞く話です。また、聞き手が説明に割り込み、質問することで話が前に進まないといったケースも少なくないでしょう。注意された場合は、修正する必要があります。話の長さは、上司や同僚にとって「時間泥棒」になります。忙しければ、なおさら結論も出ずにダラダラ話されてしまうとイライラします。もしかしたら次回からきちんと話を聞いてくれなくなることも…。仕事ができる人は、説明が簡潔です。分かりやすく、相談上手な人が多いでしょう。何を伝えたいのか短い話ですぐに伝わるので、相手もきちんと話を聞いてくれます。
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では、説明が下手な人、話が長い人はどうしたら改善できるのでしょうか?ポイントは、最初に「ご相談があります」ということです。忙しい上司にとって、話ひとつ聞くのも大変。上司に相談したい人は自分だけではありませんから、自分ひとりが上司に多くの時間を使うことはできません。ですから、最初に「ご相談があります」と伝えましょう。「ご報告が〇件あります」と伝えても構いません。この2つの言葉からはじめるだけでもずいぶん状況は違ってきますし、連絡なのか報告なのか、相談なのかをきちんと区別することができます。藤沢晃治著の「分かりやすい説明の技術」(講談社)では、「脳内関所で情報が仕分けされ、脳内整理棚の一区画に入れる瞬間が「分かった」ということになる」と説明しています。要するに、少しでも分かりやすく上司に伝えるためには、もっとも伝えたいことを順に仕分け、冒頭から述べていくことです。ですから、まずは報連相のうちどれなのかを伝えることが大切になるのでしょう。その後、結論・理由・その他の選択肢などを説明していきましょう。万が一ひと言では説明できない場合は、レジュメを用意しておくと助かります。レジュメとは、「要約・概要」のことです。そして、説明するときは必ず自分の考えも述べるようにしてください。「どうしましょうか」という相談は無責任になりますので注意しましょう。分かりやすく例を挙げると、「課長、ご相談があります」からはじまり、「〇月〇日の会議は第二会議室でよろしいでしょうか。第一会議室は取れませんでした」。そして最後に自身の考えを「参加予定者が〇人なので第三会議室は狭すぎると考えます」という風に述べます。これでOKか否か、上司もすぐに判断してくれるでしょう。