文書は、習うより慣れることがもっとも重要|公務員の仕事術
文書は、習うより慣れることがもっとも重要になります。公務員にとって、文書を作ることは日々の欠かせない仕事のひとつ。文書を作ることはほとんどないといっても過言ではないほど、毎日文書作成を行っています。そのため、公務員にとって正確かつスピーディーな文書作成能力は不可欠といえるでしょう。とはいえ、誰でも最初から正確で速い文書作成ができるわけではありません。では、どうすれば文書作成能力が養われるのでしょうか?そのためには、「習うより慣れること」がもっとも重要になるでしょう。もちろん、文書作成能力を磨く基本は「手本に習う」こと。文書作成の研修や「公文書作成の手引き」などが役に立ちます。しかし、先にも述べたように実際の文書作成能力は「スキル」であるため、習うより慣れることが上達の早道になるでしょう。そのためには、手本を集め多くの行政的な言い回しに触れることも大切です。一度言葉使いと文書の作り方を覚えると、意外にも簡単にスムーズに書けるようになります。その能力を習得するまでの時間は個人差があり、またたとえば「問合せ先」と「問い合わせる」のように名詞と動詞で送り仮名が異なるもの、逆に似たような単語でも送り仮名が異なるものなどは間違えやすいといわれています。
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そういった特徴も掴むことができれば、あとはかなりラクに書けるようになるでしょう。このトレーニングは、早い時期から集中的に行うことで習得できます。おすすめは、先ほども登場した「公文書作成の手引き」です。そして、その根拠となる公文規定や文書管理規程なども参考になるでしょう。ちなみに、行政文書の言葉使いは常用漢字(「公用文における漢字使用等について(内閣訓令第一号)」「法令における漢字使用等について(内閣法制局通知)」)を基本としています。そして実務では「最新 公用文用字用語例集」を字引きとして使うと便利でしょう。他にも、廣瀬菊雄著「(改訂版)公用文 用字用語の要点(新日本法規)」は類義語の区別として参考になります。
文書作成は、目的に応じて形式を覚えることで非常に分かりやすく、スムーズに作成することができるでしょう。そして早道へと繋がります。また通知・照会・回答・依頼などは手本を集めておくのもポイントです。基本的に、文書作成能力が高い職員は使い回せる書式をそれぞれ取り揃え、先輩からも譲ってもらっています。いろんなところから参考にすることで、今まで難しいと感じていた文書もラクに書けるようになるはずです。もちろん、文書は作成だけでなく管理も重要になります。どんなにきちんとした文書が作れていても、管理を怠っていれば台無しです。ですから、作成した文書は必ず同じ場所に保管し、同一フォルダにまとめることをおすすめします。保存年数もきちんと書き込んでおけば、いつ作成した文書かも分かりやすいでしょう。